仕事が休めない。それでも、2日で噛めるようにしました ── 8年後のいま、どうなっているか(52歳・男性)
平成30年7月、お電話をいただきました
52歳の男性(当時44歳)です。
歯がもともと弱く、残っているすべての歯が保存が難しい状態でした。
仕事の都合で、まとまった休みが取れない。
その条件で、急いで入れ歯を作ってもらえるところを探しておられましたが、見つからずに困っていらっしゃいました。
もう諦めかけていた、とおっしゃっていました。
お電話でお口の状態をうかがい、対応できると判断しました。
翌週の土日で治療することにしました。
1日目 ── 抜歯から、前歯の位置決めまで
上あご前歯5本、下あご前歯6本(残っている歯すべて)を抜きました。
歯を抜いたあと、アルジネートで歯ぐきの型どりをします。
その後、すぐに模型を作り、同じ日のうちに咬合採得(噛み合わせの位置を決める作業)まで行い、前歯がどこに来るかをお口の中で確認して、患者さんにも鏡で見てもらいました。
ここまでで、この日の治療は終わりです。
近くのホテルにお泊まりいただきました。
その夜 ── 入れ歯を作りました
患者さんがお帰りになってから、残りの人工の歯を並べ、奥歯を噛み合わせて、上下の総入れ歯の形に仕上げていきます。
当院は技工も院内で行っています。
外部の技工所に出さないので、その日の夜に作れます。
翌朝までに仕上げておきました。
2日目 ── お口に入れて、食事をして、また調整
午前中に、患者さんが来院したら、
出来上がった上下の総入れ歯をお口にセットしました。
歯茎とのフィット感、辺縁の馴染みを調整して、
嚙み合わせを丁寧に合わせます。
患者さんが痛くない、入れ歯が安定することを確認しました。
しかし、まだ、このまま患者さんをお帰しすることはしません。
お昼を食べてきていただきます。
実際に食事をして頂き、噛んでみると、当たるところ、合わないところが出てきます。
昼食後、午後に戻っていただき、昼食の様子をうかがって、痛かったところ、食べにくかったところをさらに丁寧に調整しました。
これで2日間の仕上げとします。
入れ歯は、口に入れた瞬間が完成ではありません。
使ってみて、はじめて分かることがあります。ですので、必ずこの「実際に食事をしてもらう時間」を取ります。
ここで、はっきり申し上げておきます
この2日間で作ったのは、仮の入れ歯です。
抜いたばかりの歯ぐきは、これから何か月もかけて形が変わって落ちついていきます。
その途中で作ったものが、何年も合い続けて、問題なく使え続けることはありません。
急いで作るのは、困っている状態から、まず抜け出していただくためです。
本当の入れ歯(本入れ歯)は、歯ぐきが落ち着いてから、時間をかけて丁寧に作ります。
2日で終わりではありません。そこから始まります。
調整を繰り返し、1か月後
その年の8月、この方は友人の結婚式の二次会で司会を引き受けました。
同じ月から、営業のお仕事にも復帰されています。
翌年、本入れ歯を作りました。
令和元年7月、上下の総入れ歯をお作りしました。歯ぐきが落ち着くのを待ってからです。

※ 上の総入れ歯(咬合面)/下の総入れ歯(咬合面)
そして、3年の空白
その後、この方は海外に赴任されました。
3年ほど、来院が途切れました。
――ここは、正直にお伝えしておきたいところです。
急いで入れ歯を作った方が、そのまま来なくなってしまうことは、あります。
私はそれをずっと気にしていました。
令和8年9月14日、久しぶりにお越しになりました
上あごの前歯の人工歯が1本外れてしまった、とのことでした。

※ 前歯が1本外れた状態の上の入れ歯
修理そのものは、すぐに終わります。外れた人工歯はなくなってしまっていたので、同じサイズの新しい人工歯を用意して、元の形に戻しました。

※ 修理後した後の上の入れ歯
ただ、それだけでは終わりませんでした
8年前にお作りした入れ歯を、いまの私の目で見ると、辺縁(入れ歯のふちの部分)が大きすぎるように見えました。
噛んでいるぶんには問題ありません。
ですが、口を大きく開けると、外れてしまう形でした。
この8年で、私自身の総入れ歯に対する見方が変わっています。
頬・唇・舌という動く組織と、入れ歯がどう調和するか、そこを最近はとてもたいせつにしています。
当院では、「包み込みの総入れ歯」と呼んでいる考え方です。
その考え方に合わせて、ふちの形を削り、整えました。
大きく口を開けても、外れません。
作り直してはいません
今回行ったのは、人工歯を足す修理と、形の調整だけです。
8年前の入れ歯が、いまも使えています。
そして、修理して、これからも使えます。
お口は年月とともに変わります。ですが、変わったぶんを調整でまかなえることも、多いのです。
作り直しが必要かどうかは、見てみないと分かりません。
次は12月の予定です
これからは定期的にメインテナンスをして欲しい、とのことで、お仕事のシフトが決まったらお電話をくださる、とのことで、今回はお帰りになりました。
3年空いても、戻って来ていただけました。
入れ歯は、作って終わりではありません。
この方にかかった費用(自由診療)
| 時期 | 内容 | 費用 |
| 平成30年7月 | 抜歯(上あご5本・下あご6本/自費) | 118,800円(税込・当時の消費税8%) |
| 平成30年7月 | 上下の仮の入れ歯 | 216,000円(税込・当時の消費税8%) |
| 令和元年7月 | 上下の総入れ歯 | 1,080,000円(税込・当時の消費税8%) |
| 令和8年9月 | 人工歯の増歯修理+調整 | 16,500円(税込) |
いま、同じ進め方をご希望の場合(費用改定しています。消費税も変わりました。)
| プラン | 費用 |
| お急ぎ製作 + 本入れ歯(両顎・二組) | 1,760,000円(税込) |
| お急ぎ製作 + 本入れ歯(片顎・二組) | 880,000円(税込) |
| 仮の入れ歯だけをお急ぎでお作りする場合(上下) | 440,000円(税込) |
| 仮の入れ歯だけをお急ぎでお作りする場合(片顎) | 220,000円(税込) |
※「お急ぎ製作 + 本入れ歯」をお選びいただいた場合、仮の入れ歯の調整費用(1回6,600円)はいただきません。 何度でも調整にご来院ください。
※ 仮の入れ歯をお使いいただく目安は6か月ほどです。それまでに本入れ歯をお作りします。
※ お急ぎの対応は、月2名までとさせていただいています。
※ 日数はご来院の予定との兼ね合いによります。続けて2日間おいでいただける場合は2日間で作ることも可能です(土日に限りません。平日でお受けすることもあります)。まとまった日が取れない場合は、平日に3〜4回お通いいただき1週間ほどで仕上げます。
日程はご相談ください。
※ 抜歯も含め、当院の入れ歯治療はすべて自費診療です。健康保険は適用されません。
※ このほかに、初診、検査、診断の費用がかかります。
澤田歯科医院 総入れ歯料金表
※ デンタルローン(最大84回)をご利用いただけます。
主なリスク・注意点
- すべての方が同じ結果になるわけではありません。治療結果には個人差があります。
- 2日間で作れるのは仮の入れ歯です。
歯ぐきが落ち着いてから、あらためて本入れ歯を作る必要があります。仮の入れ歯のまま長く使い続けることはできません。 - 短期間で作るため、時間をかけて作る入れ歯に比べて精度は落ちます。
- 急いで作ることができるかどうかは、お口の状態によります。すべての方に同じ対応ができるわけではありません。
- 抜歯直後は、痛みや腫れが出ることがあります。
- 装着後、お口に慣れるまでに調整が必要になる場合があります。痛みが出た場合は、原因を見極めたうえで、なくなるまで調整を行います。
- 顎の骨は年月とともに変化するため、定期的な調整や作り直しが必要になることがあります。
お問い合わせ
澤田歯科医院 東京都武蔵野市中町3-6-19
TEL 0422-52-0193
問い合わせフォーム
https://www.souireba.com/contact/
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