入れ歯が痛いのは、なぜでしょうか ── 原因は、大きく3つあります
入れ歯が痛いのは、なぜでしょうか ── 原因は、大きく3つあります
入れ歯が当たって痛い。歯医者さんで削ってもらうと、しばらくは楽になる。けれども、また別のところが痛くなる。そういう方にお会いすることが、よくあります。
入れ歯の痛みは、経験された方でなければ分からないほど、つらいものです。
食事のたびに痛む。しゃべるのもおっくうになる。そのうちに、外して過ごす時間が増えていく。
痛みには、理由があります。
ここでは、その理由を3つに分けてお話しします。
1.歯ぐきや粘膜の形に、合っていない
いちばん分かりやすい原因です。入れ歯の内側の形と、歯ぐきの形が合っていない。合っていないところが強く当たり、粘膜を傷つけます。
痛みが強いときの粘膜は、口内炎がひどくなったような状態になっています。そのまま使い続けると、潰瘍(かいよう)という傷ができてしまうこともあります。
歯ぐきの下には骨があります。とくに骨の出っ張りを感じる場所は、入れ歯と骨のあいだに粘膜が挟まれる形になり、痛みが出やすいところです。
2.話すとき、食べるときの動きに、合っていない
ここが、見落とされやすいところです。
入れ歯を作るときの型どりは、ふつう、口を閉じて静かにしている状態で行います。けれども、実際に使うのは、しゃべっているとき、食べているときです。
口の中の組織は、やわらかく動きます。大きく口を開ける、笑う、飲み込む。そのたびに、頬や唇や舌が形を変えます。そこに入れ歯の縁が当たれば、押されて浮きますし、擦れて痛みます。
また、浮いたり、ズレてしまった入れ歯が、元の位置に戻る際に、擦れて痛くなることもあります。
静かにしているときは何ともないのに、食事のときだけ痛い。そういう場合は、ここが疑われます。
当院では、大きく口を開けたときや、食事をしているときのお口の動きに調和するように、入れ歯の形を作っています。
3.本来の噛み合わせに、なっていない
入れ歯が上下で噛み合う位置が、その患者さんの本来の噛み合わせからずれていると、噛むたびに入れ歯が横へずれてしまいます。
入れ歯がずれれば、歯ぐきを擦ることになります。擦れれば、痛みます。しかも、噛むたびに繰り返されますので、傷が治る間がありません。
「入れただけでは痛くないのに、噛むと痛い」という場合、原因はここにあることが多いです。
傷が大きくなれば、噛むときだけではなく、お口に入れるだけで痛みが出るようになってしまいます。
痛いところと、原因のあるところは、同じとは限りません
これが、今回の話でいちばんお伝えしたいことです。
左が痛い原因が、右の噛み合わせにあることがあります。
歯ぐきの痛みの原因が、噛み合わせのずれから来る、入れ歯のわずかな動きにあることもあります。
痛いところを削れば、その場所は当たらなくなります。ですから、しばらくは楽になります。けれども、ずれている原因がそのままなら、入れ歯は別のところへ当たるようになります。だから、また痛くなってしまうのです。
削ることが悪いわけではありません。必要な調整です。ただ、削るだけでは終わらないことがある、ということです。
痛いところだけでなく、痛みを起こしているところを見つけて、そこを直すことが大切なのです。
部分入れ歯の場合は、もうひとつ
部分入れ歯では、金属のばね(クラスプ)を残っている歯にかけて留めます。入れ歯が不安定だと、その歯に力がかかりすぎます。
歯ぐきではなく、ばねをかけた歯のほうが痛む。そういうこともあります。
私が、気をつけていること
私は、入れ歯を歯ぐきに強く押さえつけて止めることを、しません。
押さえ込めば、その場では動かなくなります。けれども、歯ぐきは強く圧迫され、痛みやすくなりますし、長い目で見れば、痩せていきます。そしてまた合わなくなります。
代わりに、頬や唇や舌の動きと調和する形を探します。
落ち着く場所が見つかれば、入れ歯は自分からそこに収まります。押さえていないので、歯ぐきにも無理がかかりません。
私は、この考え方を「包み込みの総入れ歯」と呼んでいます。
以前の私は、歯ぐきへの適合ばかりを見ていました。いまは、外側の形と、噛み合わせを同じくらい見ています。そのようにしてから、痛みを訴えられることが少なくなり、調整の回数も、はっきり分かるほど減りました。
👉 包み込みの総入れ歯について詳しく知りたい方は、こちらをお読みください。
いま痛い方へ ── 次の受診までに、できること
原因を見つけるのに、いちばん役に立つのは、患者さんご自身の観察です。
いつ痛むのかを、書き出してみてください。
・右で噛んだとき ・前歯で噛んだとき ・話しているとき ・笑ったとき ・水を飲み込んだとき
「いつ、どう動くか」が分かると、原因の見当がつきます。次の受診のときに、そのまま先生にお伝えください。いま通っておられる歯科医院でも、同じように使えます。
それと、もうひとつ。「痛いところだけでなく、原因を探してほしい」と伝えてみてください。それだけで、話が変わることがあります。
当院の場合
当院では、総入れ歯が完成して、お渡ししたあと、日常生活で困らなくなるところまでは、何度でも調整します。
そのあいだの調整料はいただきません。
入れ歯は、お渡しした日がゴールではないからです。歯ぐきは変わっていきますし、使ってみて初めて分かることもあります。
しっかり、日常生活に不自由なく使えて、患者さんご自身が満足されるまで、調整しますので、ご安心ください。
他院で作られた入れ歯のご相談も、お受けしています。
作り直しが必要な場合もありますが、調整の勘どころが少しずれているだけ、ということもあります。
入れ歯の痛みでお困りでしたら、まずはお電話でお聞かせください。
当院でお役に立てそうかどうかも、そこでお伝えします。
総入れ歯専門 澤田歯科医院 院長 澤田宏二
東京都武蔵野市中町3-6-19 / 電話 0422-52-0193
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※ 当院の入れ歯治療はすべて自費診療です。健康保険は適用されません。上下の総入れ歯(スタンダードプラン)1,320,000円(税込)/片顎 660,000円(税込)。このほかに初診、検査・診断の費用がかかります。
※ 主なリスク・注意点:すべての方が同じ結果になるわけではありません。治療結果には個人差があります。装着後、お口に慣れるまでに調整が必要になる場合があります。顎の骨は年月とともに変化するため、定期的な調整や作り直しが必要になることがあります。
